森井印刷(株)千年工場

オフセット印刷機のユニットを2階から出してほしいという依頼があったので、できるかどうかは別として、一度見に行くことにしました。

伺って、エレベーターで2階に上がってみると、部屋の奥の方にオフセット印刷機が置いてありました。

長い鉄板の上に機械が組んで置いてある一体型の機械です。

割合とコンパクトに見えますが、これでも重量は5トンぐらいあります。

オフセット印刷機には、ねじれたり縦横斜めのきしみなどなく紙に多色で印刷することができ、頑丈で重量もあるので、これらを分解して出すのは結構大変な作業です。

ましてや2階のベランダから出すとなれば、十分な計画と準備がいるのかなと思いました。

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森井印刷(株)千年工場 機械の計測

まずはオフセット印刷機の機械寸を計測することにしました。

出すところから出るのかどうか、重量はどれぐらいあるものか、と検討しないといけません。

まずは計測して、機械の内部機構などを見て、重量の判断をします。

また、それによって使う運搬道具、作業工具などの検討もしていきます。

 

5トンオフセット印刷機

オフセット印刷機にメーカーの看板がついいるのですが、

重量は記載してありません。

見た感じでは、4~5トンはあるとは思うので、これをどうやって搬出するかというのが悩むところです。

 

工場長は不安だった

今回は、ちょっとした機械を運び出すのではなく、このように組んである大きな機械を解体して、しかも2階の窓から出すという作業です。

初めて仕事を頼む側の心境を思うと、僕としても「ちょっと不安ではないですか?」と聞いてみたくなるところです。

見積もりをきちんと出して、費用がかかることなので、それらの代金回収もやっていかないといけません。

最近は、このような鉄屑や金属が高騰しているので、負担額が少なくなる場合もあるし、逆にお支払いできる場合もあります。

スクラップ屋さんで対応できる範囲であれば、作業を行なっています。

 

 

機械の三分割開始

オフセット印刷機は、ちょうど真ん中でジョイントでつけてあったので、ジョイントを外せば簡単に2つに分割することができます。

ただ重量の分からない部分は、セーバーソー、チップソーなどを使って切断作業を行わないといけません。

そういった機械の分割作業を行う場合には、火の問題(例えばスパッタが飛ぶ)があるので、それらを防止するために、入念な養生を行わないといけません。

 

機械の部品をまずは出す

まずは機械の不要な部分をバラして、それらの部品から搬出をしていきます。

機械の部品をどんどんと本体から外し、一通り外したら、機械本体の分割作業、一部切断作業に移ります。

取れる部品はすべて取って、機械本体のみにして、作業がしやすいようにしました。

 

 

機械を実際搬出し後に、再度撮影をすると「こんな広いスペースだったんだ」と感心してしまいました。

 大型トラック2台分搬出したのですがスロープがあったので鉄板を敷き撤去回収作業を行ったのですが、搬出後の広いスペースを見てお客様にもお喜びいただきとてもいいお仕事が出来たなと思いました。

 

砂利を敷いた床からどうやってこの機械を出すか

見た感じでは、このパンチャーは3トンぐらいあります。

重心が上の方にあるので、ゆっくりと立てて出さないと転倒する恐れがあります。

下は砂利敷きなので、鉄板を敷いてローラーなどをかまして

ゆっくりと引っ張っていかなければなりません。

真っ直ぐに入れたわけではないので、途中で方向を若干変える必要があります。

このように様々な注意が必要です。

 

工場で使わなくなった旋盤、フライス、工具などの回収に伺いました。

ご自分達で工場のレイアウト変更などをしているので、

旋盤やフライスなども倉庫から出して、きちんと指定の場所に置いてありました。

トラックで伺うとすぐに積み込める状態だったので助かりました。

 

最後の一台を搬出して、養生も取っ払って、

パーツクリーナーとウエスで床に残った油をきれいに拭き取っていきました。

やはり「立つ鳥跡を濁さず」です。

しっかり磨くと油汚れも少しずつ取れて、床が綺麗になっていきました。