金属資源のリサイクルの流れ

愛知県名古屋市鉄くず回収、スクラップ処分、てつくず処理の山下商店 山下勝弘です。

一般家庭からの持ち込み

 

 

 

 

 

 

私たちが日常生活や産業活動を営むためには、さまざまな原材料を必要としますが、この原材料が鉱物資源です。もし、こうした鉱物資源の供給が止まったとすれば、私たちは、今までのような日常生活や産業活動がすぐに不可能になってしまいます。

ところが、日本は鉱物資源に乏しく、その大部分を海外からの輸入に頼っています。このため、海外からの鉱物資源が安定的に日本に供給されるよう、我が国はさまざまな施策を実施しています。

私たちの鉱物資源産業は、大きく分けると『非鉄金属鉱業』、『非金属鉱業』、『採石業』の3つから成り立っています。

『非鉄金属鉱業』は、鉱石を採掘する「鉱山」と、その鉱石から金属の地金を生産する「製錬所」の2つから成り立っています。しかしながら、国内鉱山が減少した今日では、製錬所は原料として必要な鉱石の大部分を海外からの輸入に頼っています。国内で今でも稼動している主な 非鉄金属鉱山としては、鹿児島の菱刈鉱山(金)などがあります。

『非金属鉱業』は、石灰石、けい砂、粘土といった非金属の採掘を行っています。石灰石は、セメントや鉄鋼の原料として使われ、けい砂は主にガラスの原料となっています。粘土は化粧品や陶磁器というような身近な製品に利用されています。

製品のリサイクルというと、

家電製品のうち、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の4品目については、家電リサイクル法により、リサイクルが義務付けられています。消費者は、買換え時に小売業者に廃家電を引き渡し、収集・運搬費用とリサイクル費用を支払います。小売業者に引き渡された廃家電は、製造業者に引き渡され、鉄、銅、アルミニウム等の資源の回収が行われ、再商品化されています。平成22年度における家電4品目の再商品化率(再商品化重量/処理量)は、エアコン88%、ブラウン管テレビ85%、液晶・プラズマテレビ79%、冷蔵庫・冷凍庫76%、洗濯機・衣類乾燥機86%となっています。

パソコン、密閉型蓄電池、自動車用バッテリーについては、資源有効利用促進法により、メーカーによる回収・再資源化が義務付けられています。平成22年度における再資源化率(再資源化重量/処理量)は、デスクトップパソコン(本体)76.1%、ノートブックパソコン55.6%、密閉型蓄電池50.0%~76.6%となっています。

自動車については、自動車リサイクル法により、フロン類、エアバッグ類、シュレッダーダスト(廃車時に発生する破砕残さ)を対象として、回収・適正処理が義務付けられています。また、事業者の自主的回収により、エンジン、ドア、タイヤ等の有用部品はリユースされており、残った廃車スクラップからも鉄等の有用金属の回収が行われています。これらにより、自動車の再資源化率は約95%と高い割合になっています。

コピー機については、リースでの販売の割合が高いこともあり、多くの機器が使用後にメーカー等により回収されています。また、リユース、リサイクルを効率よく実施するために、設計段階で、どのような材料が使われているかがすぐに分かるようにした材料へのグレード表示や、リユースすることを想定した強度設計等が行われています。回収されたコピー機は、本体や光学部品等のうち劣化が軽微なものは再びそのまま製品に使用(リユース)されており、リユースされない部材は、資源として、鉄、ステンレス、プラスチック等の回収が行われたりしています。これにより、コピー機の再資源化率は99%以上と高いものになっています(社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会)。

容易にリサイクルが可能な鉄やアルミニウムで主に構成されるスチール缶、アルミ缶等については、市町村等が分別収集を行った後に、金属資源の回収が積極的に行われています。スチール缶のリサイクル率は89.4%(スチール缶リサイクル協会)、アルミ缶のリサイクル率は92.6%(アルミ缶リサイクル協会)と、いずれも高い値となっています。

金属資源別に見ると、鉄(Fe)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉛(Pb)のように、量が多く単一素材に区分しやすい金属資源は、比較的リサイクルが進んでいます

不要となった鉄製足場の持ち込み

鉄製足場の持ち込み

鉄製足場

北区の現場で縞鋼板の回収