何故今、近江商人か?

 

日本生命、伊藤忠、ふとんの西川など、多くの有名企業の創業者は、滋賀県(近江)の出身です。そんな近江商人発祥の地に行ってきました。

「近江商人」とは、近江に本宅を置き他国で行商をした商人の総称です。彼らは天秤棒をかつぎ全国を旅して、よりよく売れる地域で商いをすることで、大商人へと成長していったのです。

たとえば、上方の商品を他国で売り、そこで仕入れた物産を上方に持ち帰って商いました。この方法は「諸国物産回し」と呼ばれています。

彼らは質素倹約を旨として、薄利多売の商売をしました。薄利多売と言っても値引き販売、バーゲンセールを行うのではありません。一度に多額の利益を得るような商売でなく、“利が薄くても長く続く商売”がモットー。投機的な商売、博打は厳しく禁じていました。